こんにちは、ターポです。前回、ペンケースの材料とデータを揃え、デザインデータを印刷して縫製できるところまでこぎつけました。ミシン5台~のくだりも前回の記事に詳しく書きましたので気になる方は前回の記事をご覧ください。
今回は前回に続くペンケース自作実践編です。作っている間はずっとテンパっていて色々写真を撮り忘れていたので適宜あとから撮り直しています。それでは、ぐだぐだ実践編をお楽しみください!
UVプリンタで革に印刷する
デザインデータと材料を揃え、やってきたのは渋谷のFabCafeです。ペンケースを作るために、まずは表地となる革に模様を印刷したいと思います。ダイソーで買った100円フェイクレザーにデータを印刷してもらいます。
この紺色のレザーに…
データを印刷します。
UVプリンタにセットしたところ。
FabCafeではUVプリンタの操作は全部スタッフさんがやってくれます。どうもありがとうございました。メカ苦手なんです。助かりました…。
生地の色が濃いので、色をのせる前に白インクを印刷します。このテクニックは以前の記事で詳しく取り上げたことがあります。実際UVプリンタでやっているのを見るとちょっと嬉しくなります。
ちょっとわかりにくいですが、革の上に白インクが印刷されているのがわかるでしょうか。ここからカラーインクを乗せて行きます。
白インクは15分程度、カラーインクは8分程度で印刷することが出来ました。
続いて時間つぶし用に作ったデータを木材に印刷します。まずは位置決めの外枠を印刷し、
木材を置いて印刷していきます。
こちらは裏表それぞれ2分ずつ位で印刷が終わりました。
裏はこんな感じに完成しました。私が手を加える余地が無いと、流石にそれなりのものが出来るようです。
見落としがちなのが、印刷の向きです。実ははじめ、この木材には写真と逆向きで印刷する予定でした。が、印刷機に何となく適当にセットしてしまったため、気づいたら逆向きに印刷されていたのです。木材は向きが気にならない素材だったので良かったものの、印刷方向を確認して正しい向きにメディアをセットしてくださいね。UVプリンタは一回の使用が数千円と安い買い物ではありませんから、一発で印刷成功するようにしっかりメディアの向きを確認しましょう。こんなミスをするのは私だけかもしれませんが、念のため!
木材は印刷しただけで完成です。続いてさきほど印刷した革を使ってペンケースを作っていきます。
ミシンで縫う
ハンドメイドド素人なので、我が家にミシンはありません!FabCafeではミシンも借りることが出来るので助かります。ミシンを借りて、印刷終了した革、裏地、ファスナーを縫製していきます!
縫う前に材料を揃えました。
真ん中のビニール袋にはいったものはバイアステープです。用意はしたのですが、使っていません。二つも買ったのに!
これらを縫製していきます。縫製中の写真も撮る予定だったのですが、何しろミシンを使うのも十●年ぶりで悪戦苦闘しているうちに撮り忘れました。ぐだぐだです。
ペンケースの作り方は、こちらを参考にしました。
さて、ミシンを借りたは良いものの、何しろミシンに触れるのは十●年ぶり。まず使い方が分かりません。説明書と首っ引きで15分、ようやく使用方法を理解しました。上糸をセットして、ボビンを確認して、いざ縫製開始です。しかし、そこは私のすることですから当然スムースにはいきません。ずれていく縫い目、縫えば縫うほどペンケースの幅が小さくなっていくのは何故だ…。
そして、ついにミシンが布を送らなくなります。ずっと同じ場所を縫って糸のダマを作っているんです。「すわ人生6台目のミシン破壊か」という一抹の不安が胸をよぎります。スタッフさんに聞くと、もともと調子の良くないミシンだったようで、別のものに変えてもらえました。よかったよかった。私のせいではなかった、ということにしておきたいと思います。
大方縫い終わったら、最後の仕上げとしてバイアステープを縫い付けるという工程があります。このような縫い目をカバーして、使っていくうちに解れてこないようにするためにバイアステープを巻かないといけないのですが、こんな細い場所を縫うのは絶対無理!という理由で断念しました。写真で見るとそんなに細くなく見えるんですけどね…。
バイアステープを断念し、縫い終わったところがこちらです。
細かく見ると大分歪な形をしています。さらに、ファスナーが長すぎてこんなことに。
裏返しにしているとアラが大変よく目立ちますが、表に返すと少しはましになるんです!
あれ?意外とマシだね!と思いませんでしたか?中はアレですが…。
これで完成です!
完成!
完成した品をじっくりよく見てみます。予定した寸法よりもだいぶ幅が狭くなりました。
それでも遠くから見るとまだましに見えるのですが、近くから見ると、大きくずれた縫い目が確認できます。
長すぎたファスナーはこんな形で致命傷になりました!それでも使えるので大丈夫です。
ところで、当初Fab対象を革のペンケースにした理由の1つに、UVプリンタの折り曲げ耐性を検証したいというものがありました。UVプリンタの弱点の1つに折り曲げ耐性のなさが挙げられるからです。
今回UVプリンタでペンケースを作って見た限りでは問題なさそうに見える、というのが結論です。
この写真を見ていただくとよくわかると思うのですが、インクが割れる気配も見せていません。今は白インクとカラーインクそれぞれ一層ずつ計二層しか印刷しておらず、もっと厚く印刷すると背割れを気にしないといけないのかもしれません。しかし、厚く盛って印刷するのは有効な印刷手法であるとはいえ、それほど頻繁に使う手法であるとも思えません。今回のような薄い、普通の印刷をする分には背割れなどはあまり気にしなくてもよいのではないでしょうか。
また、経年劣化も検証してみたいところです。人前で使うにはためらわれる出来のペンケースなのですが、検証のため積極的に職場に持っていって使ってみようと思います!決して不出来でもちょっと自慢したいなんて思ったわけではありません。
まとめ
いやー、楽しかった!準備からして楽しかったですが、実際手を動かして作ってみるとまた格別な楽しさがありますね。自分のデザインした模様のペンケースが出来上がっていくのは結構嬉しいものです。
いや酷い出来なのは分かってるんですよ。でも楽しかったんです。どんどん当初の予定から外れていく作品を見守るのもなかなかスリリングでした。
ひとつ気になったのはUVインクの匂いです。UVプリンタで印刷した木材からも革からも、印刷後は強めの人工的な匂いがしました。私は平気だったのですが、人によっては苦手な匂いかもしれません。いつも身につけるものなどを作る際は、一回別のものを作ってみて匂いが我慢できるか考えてから本番に入るといいですね。この匂いは時間が経てば変化するのか、もこれから検証していく中で確かめていきたいと思います。
「ペンケース作ってみた」完結です。ここまで読んでいただき、どうもありがとうございました!
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