皆さんは横断幕をどうやって使っていますか?手で持つ?紐で固定?あるいはバナースタンドに固定することもありますね。今回はそんな横断幕の使い方を決める横断幕の周辺加工についてご紹介します。周辺加工は横断幕の掲示の仕方を決定する重要なパーツです。周辺加工とそれに応じた掲示方法を理解して、横断幕の潜在能力を100%発揮してもらいましょう!
ハトメ加工
まずご紹介するのはハトメ加工。ハトメ加工とは、横断幕の周りにひもを通すための穴を開け、丸い部品で補強する加工です。
紐で横断幕を固定するような使い方を想定している場合に採用されます。フェンスや手すりに固定して使う横断幕の場合はこの加工がいいですね。応援幕などは特にハトメ加工が多いのではないでしょうか?その他四隅のハトメに金具を引っ掛けて使うバナースタンドもあります。
注意点としては、ハトメ穴の間隔を空けすぎないことです。目安としては、トロマットなど軽い生地は1m以下、ターポリンなど重い生地は50cm以下です。空きすぎると固定した際のたるみや、横断幕の傷みの原因にもなりますので気をつけてくださいね。
袋縫い加工
袋縫い加工とは、布地のまちを袋縫いし、パイプを通してタペストリーとして陳列できるようにした加工のことです。
タペストリーとして壁に掛けたり、バナースタンドで陳列したりする際に使われる加工方法です。屋外にタペストリーとして掛ける場合は、下側に通したパイプにおもりを付けてはためかないようにするのをお忘れなく。
出典:大型出力屋
チチ加工
最後にご紹介するのはチチ加工です。のぼり旗によく見られる加工で、布の周囲に布テープの輪を固定していく加工方法です。
この輪に旗のポールを通し、のぼり旗として設置するのが一般的です。また、布の上辺にのみチチ加工を施し、のれんにすることも出来ます。耐久性には欠けますので、重い生地を支えるときや風が強い場所に設置するときは避けて袋縫い加工を施してください。
出典:のぼり屋さん
のぼり旗表側の向かって右にチチを付けるか左にチチをつけるかを選べる販売店もあります。のぼり旗は、裏側から見ると鏡文字のようになってしまい読みづらくなりますので、できるだけ多くの人が正面から見られるように、右にチチをつけるか左にチチをつけるか考えて決めたいものです。どちらでも良い場合、一般的には左側にチチをつける事が多いようです。
縫製のみ・ウェルダー加工のみ
トロマットなどの布系の生地なら縫製のみ、ターポリンなどの塩化ビニール系ならウェルダー加工のみして固定用の加工を施さない方法です。
縫製のみ
ウェルダー加工のみ
出典:東北シート工業株式会社
手持ちで使う予定の横断幕などはこれでも良いかもしれません。また、ハトメ加工や袋縫い加工を施さない横断幕でも陳列できるバナースタンドもあるんですよ!固定の仕方はそれぞれですが、多いのはバナースタンドに付属の樹脂パイプを貼り付け、そこに一回り大きな金具を引っ掛けて止めるというものです。
ただ、個人的には常に手持ちで使う横断幕は少ないと思いますし、下に書くように、固定用の加工を施していない横断幕を掲示するバナースタンドは少々使い勝手が悪いように感じています。固定のための周辺加工は無料でやってくれる販売店が多いので、用途に応じて何らかの加工はしてもらうと良いのではないでしょうか。
バナースタンドの選び方と注意点
ここまでご紹介してきた周辺加工法には、それぞれに適したバナースタンドがありましたね。バナースタンドで横断幕を固定して使おうと思っている場合、どのような周辺加工に対応したバナースタンドが良いのでしょうか?
バナースタンドを利用する際、まず気をつけなければならないのは自立型のバナースタンドは倒れやすいということです。ですから、ターポリンなどの重い生地でできた横断幕をウェイトなしのバナースタンドに取り付けてしまうと転倒の恐れがあり危険です。トロマットなどの軽い生地を使って横断幕を作るか、屋外用のウェイト用注水タンクを備えたバナースタンドを使ってください。その際も、強風時は十分注意し、場合によっては撤収することも考えてくださいね。基本的に、強風の吹きやすいところで使う横断幕はバナースタンドで固定せず、ハトメ加工などを施して紐で固定したほうが安全です。
左:ウェイトなしのバナースタンド 右:ウェイトありのバナースタンド
全体的なバナースタンドの注意点は以上にして、以下では周辺加工ごとのバナースタンドの長所と短所をご紹介していきます。
ハトメ加工用バナースタンド
出典:Sign mall
四隅のハトメ加工された穴に金具を引っ掛けて固定するバナースタンドです。
長所としては、横断幕の機構が単純で、色々な横断幕が付け替えられること、安価なものが多いことが挙げられます。短所は取り付け・取り外しに力がいること。女性が一人で設営するのは難しいかもしれません。ハトメ加工用バナースタンドは力仕事の必要なタイプといえます。また、紙の生地は使用できません。
袋縫い加工用バナースタンド
出典:Sign mall
上下袋縫い加工された横断幕にパイプを通すタイプのバナースタンド。長所は、横断幕が外れにくいこと、色々な横断幕が付け替えられることです。また、設置に力がいらないので女性一人でも組み立てられるでしょう。反面、機構が少し複雑で部品が多くなるので高価になりがちです。こちらも、紙の生地は使用できません。
切りっぱなし用バナースタンド
切りっぱなし用バナースタンドは、付属の樹脂バーを取り付けるもの、ロールアップできるものなどいろいろな種類があります。
樹脂バータイプ
樹脂バータイプは安価なものが多いのがメリットです。
出典:Sign mall
紙で作った安価な横断幕を取り付けられ、横断幕も含めた総合的なコストは更に下がります。ただし、取り付け方法は、付属の樹脂パイプを横断幕に両面テープで貼付け、そこに上下の金具を引っ掛けて止めるというもの。一度取り付けてしまった樹脂パイプは横断幕から無理やり引き剥がさない限り取れませんので、複数の横断幕を付け替えるという利用方法は出来ません。また、取り付けの手間もかかります。色々な横断幕を付け替えることを想定しておらず、かつなるべくコストを下げたい場合に使うと良いでしょう。
ロールアップできるタイプ
長所は、一度横断幕を取り付けてしまったら、片付け・設置がとても簡単になることです。女性でも楽々取り付けられてしまいますね。
出典:Sign mall
しかし、このタイプは機構が複雑ですから価格が高めです。また、両面テープを使用して固定しますので、色々な横断幕を付け替えることは出来ません。更に、ポンジのような薄くて滑りやすい素材では固定力が弱くなります。薄い素材を使用したい場合は念のため別の固定方法を選んでおいたほうが無難です。
まとめ
いかがでしたか?横断幕の周辺加工を考える際は、どんな場面で何で固定して使うかをしっかり考えたいですね。最後に見てもらいたい人を考えながら横断幕を作っていきましょう!
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